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宇野千代の人生と文学
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■ おはんの碑
昭和60年(1985)は、千代が満88歳の米寿を迎えた年である。6月18日、岩国・横山の紅葉谷公園で《おはんの碑》の除幕式が行われた。国際ソロプチミスト岩国が5周年記念事業として建設を進めたものである。四国石槌山の自然石青石に銅鋳板を填め込んだ。碑面には千代自筆の『おはん』の一節──
去年の夏
臥龍橋の上ではじめて
おはんに会うてからこの幾月
大名小路と鍛冶屋町と二つの家を
行きつ戻りつしてたよに
今日からは川西の奥に
新しうにまた一つ
家がでけたのやと
何食はぬ気で
ゐてたのでござります
宇野千代
──が刻まれた。千代は除幕式に参列出来なかったが、7月10日に帰岩して碑と対面した。
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